女性管理職のファッションとイメージコンサルティング

公のシーンで人前に立つ機会の多い方など、装いや立ち居振る舞いに注目が集まる方は、イメージコンサルティングが必要とされます。大企業においても、取締役や執行役員などの要職に就く女性管理職が増えている近年、記者会見や取材対応、株主総会や入社式といった人前に出る機会となれば、まだまだ人数が少ない分、同じ役職の男性よりも注目を浴びることが多くなります。

女性管理職のイメージは、企業の広報戦略と認識する

ここ数年の流れから、女性の管理職が大抜擢される際に、弊社のイメージコンサルティングをご利用頂くケースが増えました。企業など組織のイメージを担っている女性管理職は、企業の広報戦略という視点で見れば、彼女たちの振る舞いは業績を左右しかねないほど重要ですが、どのように装うべきか悩むIR・広報担当者は多いのではないでしょうか。

女性管理職が持つべきワードローブとは?

最初の一着は、ジャケット+スカート、ジャケット+パンツ、ジャケット+ワンピースで着回しができるもの。もっともベーシックなのは「ジャケット+スカート」の組み合わせ。明るい紺色やライトグレーなど、色が明るくなるほど公式度は下がるためダークスーツを基準とし、柄は無地。

というのは、教科書通り。この程度でイメージコンサルティングが成立するならば、プロのイメージコンサルタントは不要です。キャリアある女性エならば、上記は既にお持ちだと思います。プロに求めているのは、ここぞという時のパワースーツ、エネルギーを感じ、印象が残り続けるものでは無いでしょうか?

パッケージのコンサルティングにご注意を

イメージコンサルティングには、老舗オーダースーツ店とのコラボレーションでパッケージ化されているものも多いと感じます。これは、コンサルティング費用+洋服販売の売り上げが立つだけでなく、ゼロベースで洋服を手配するよりも物理的に時間・移動などを抑える事ができるため、イメージコンサルタントは楽です。

つまり、ビジネス上の便宜による提供元の都合によるアレンジが大きいと思います。目先の売り上げでは無く、顧客目線で、長期的な良好な関係を大切にするならば、いきなりのオーダーは無いというのが私の考えです。

管理職に求められるファッション

エグゼクティブに求められるファッションに必要なのは、品格・知性の上に成り立つトレンドの匙加減ではないでしょうか。

私がこれまで、服装戦略を担当させて頂く中で共通する管理職クラスの方が陥りやすいファッションの傾向としてベーシックすぎて印象に残らない点です。華美はタブーですが、新しさがなければ時代を駆け抜けるエグゼクティブとしては十分とはいいがたいと考えます。

管理職のイメージコンサルティングとは?

管理職のイメージコンサルティングに求められるのは、ファッションコンサルティングの領域では、「スタンダード服」では無く、「上級服」だと言えます。値段の問題では無く、上級者という意味で、お客様の力では到底選ぶことのできない、プロならではの見立て服です。

更にマネジメントに踏み込むと、単なるファッション・服装の問題で無い事に行き当たります。男性部下との良好なリレーションを築く、媚びる事なく女性という性差をどのような形でしなやかに生かすべきか、などとセンシティブなコミュニケーション上の課題はがたくさんあるからです。社内だけでは無く、社外においても過去事例が溢れているわけでは無い事と、人の問題は同じでは無く、他の事例を転用する事は不可能であることから、広報担当者も悩むケースがほとんどです。

女性の社会進出が進む中で、ファッションという表層におさまらず、イメージを切り口にして、人の課題に切り込み解決していく。そんなイメージコンサルティングが、今こそ求められているのではないでしょうか。

イメージコンサルタント東京
GRACE JAPON